仙丈ヶ岳は南アルプス特有の深遠な大きさと、北沢峠を挟んで相対す甲斐駒ヶ岳と対となり嫋やかで上品な個性が光る山です。

先述した北沢峠から登られることが多い山ですが、裏ルートとも呼ばれる「地蔵尾根」は高遠・長谷から緩やかに伸びる長大な尾根です。
昭文社の地図では破線ルートとなっていますが、剱岳北方稜線や西穂高〜奥穂高のような技術的な困難さからではなく、インフラ的な困難さという意味で難路扱いとされているルートなのではないかと思います。

このコースはせっかく長い道のりを行くなら冬をお勧めしたルートです。
女王と呼ばれる山の普段見せない白く荒々しい姿を見に、気の合う仲間とゆっくりと行かれてはどうでしょうか。