針ノ木岳や爺ヶ岳は、美しい個性を持つ山にも関わらず、周りにある代表的な北アルプスの名峰に隠れて少しマイナーな存在の山なのかもしれません。爺ヶ岳は鹿島槍へと続く美しい三つのピークを持ち、針ノ木岳は大きな雪渓を抱く鋭鋒です。

扇沢を起点としたこのルートは、美しい連なりを繋げながら、黒部湖越しの剱立山を堪能できます。柏原新道から登り、針ノ木雪渓を降るルートだと、荒々しいスバリ岳や針ノ木岳のフォトジェニックな姿を楽しめます。急な雪渓に慣れていない方は、登りで雪渓をゆく逆ルートをお勧めします。

GWのバックカントリーや、初夏の残雪がたっぷり残った登山など、雪をしっかり抱いた時期こそ、この山々の素晴らしい個性を楽しめると思います。